応援されるブランド【第3弾】ウィー東城店
広島と岡山の県境にある人口わずか7000人の小さな町に佇むウィー東城店さま。
代官山蔦屋書店よりも早く書店の複合化に成功され、その動向は全国の出版業界のみならず他業種からも注目されているお店です。
一見よくある郊外型の書店に見えるウィー東城店には、美容室やエステコーナー、パン屋さんやコインランドリーが併設され、店内では唐辛子やかつお節、海苔やお酢といった食料品も並べられています。
昨年末、社長の佐藤友則氏が執筆された“本屋で待つ(夏葉社)”が出版され、改めて全国から注目が集まる同店。
斜陽とされる書店業界にも関わらず、規模の大きさより会社をより良くするという経営姿勢で業績を上げ、地域から応援される複合型書店はどのような未来を描き、どのようにして周りから応援され、成長してきたのか。
これまでのお店の歩みとこれからの書店の未来について、エイドデザインが伺いました。
<ウィー東城店インタビュー記事・コンテンツ>
1. パチンコ屋に入り浸った学生時代
2. 人生を変えた言葉との出会い
3. 修行先での目標は赤ちゃんの抱っこ
4. 深夜まで続いた返本作業
5. ひたすら押し出した“たらいの水”
6. 顧客のお困りごとが仕事のヒントに
7. ブランドの一貫性を保つには
8. お客さんに寄り添うという姿勢
9. より良くを指標すると業績が自然と上がる
10. 掌(てのひら)に残った砂粒で勝負する ←全ての経営者に読んでいただきたい記事です
11. 大切な人が辞めていく情けなさ
12. 考えるな、感じろ
1. パチンコ屋に入り浸った学生時代
AID:本日は佐藤さんのご著書“本屋で待つ”を見ながら質問させていただきます。まず、高校を卒業されてすぐ、兵庫県にある予備校の寮に入られたそうですね。
佐藤氏:はい。ただ、当時は親に言われて渋々行ったという感じです。元々、大学には行くつもりがなかったんですが、だからと言って就職して何がしたいというのも無かったので、まあいっかと。
AID:なるほど。予備校では勉強されなかったとか。
佐藤氏:する訳がないというか(笑)。ただ、勉強しないといっても軟禁状態だったので授業は受けてました。
結局、大学には補欠で受かったんですが、寮のおばちゃんからは「あんたみたいな人がいると、真面目にやってた子がかわいそうなんよ」と言って怒られました。僕、受かったのに…(苦笑)。
AID:昔から余り勉強はされなかったのですか?
佐藤氏:いえ。子どもの時は勉強してましたね。学校で一番ではないですが、二番か三番かという風に成績は優秀な方だったと思います。まあ優秀というか、要領がよかったのかもしれません。大体、教科書のこの辺りを押さえておけば95点は取れるなとか。
あと、カンペが流行った時期にマネをして作ったこともあります。ただ、カンペを書いている内に憶えてしまうんですよね。
AID:高校でも成績は優秀だったのですか?
佐藤氏:いえ。高校は進学校に補欠で入ったので、次第について行けなくなりました。この時、自分の底の浅さを知ったというか、要領の良い勉強の仕方をしていたから身につかなかったんでしょうね。
それで、パチンコに行ったりして自由を謳歌していたら転がり落ちていった…みたいな(笑)。
ただ、その頃から本は好きでしたね。実家が本屋をしていたので、本に囲まれて育っていたからかもしれません。
AID:大学に入られてからはどのように過ごされていたのですか?
佐藤氏:大学へはほとんど行かず、パチンコ屋さんに入り浸っていました。何せ一年次に取得した単位は6ですから(笑)。その年の冬、帰省した時に「なにか面白いバイトでもないかな」と思い、父に相談をしたんです。
すると、本屋つながりで知り合いだった愛知県の書店チェーン“いまじん”の近藤 秀二社長に連絡をしてくれて、「バイトはないけど、こういう面白い塾があるよ」と青年塾を紹介してもらいました。
AID:青年塾とはどのような集まりなのでしょうか?
佐藤氏:松下政経塾で塾頭をされていた上甲 晃さんが主宰されている、志のある市井の人を育てるための私塾です。
当時は「志とかよく分からんけど、イヤならやめればいいだけの話だし、まあ大学も面白くないし行ってみるか」という軽い気持ちで参加しました。
AID:実際に参加されてどうでしたか?
佐藤氏:青年塾に来ていたのはほとんどが社会人で、学生は僕を含めて3人だけ。そこで格好いい大人の姿をまざまざと見せつけられたんです。琴線にふれたというか、もう強烈でしたね。毎回感動して泣いていました。
元々、司馬遼太郎の小説を読んでいて、そういう志のある生き方に憧れのようのものがあったので、内在していたのでしょうね。
その後、青年塾の仲間から塩屋 一角さんが主宰されている「いちえん会」に誘われました。青年塾で素晴らしい刺激を受けているので、もう好奇心しかありません。
即答で「行きます!」と言って参加が決まりました。
AID:仲間から誘われるということは、当時の佐藤さんに何か感じ入るものがあったのでしょうね。
佐藤氏:どうなんでしょうか。ただ、昨日ふと思い出したことがあります。弟の日出夫(常務)が日本酒の勉強のため、山陰にある酒蔵さんへ視察に行った時の話です。
一通り見学させていただいた後、帰りにそこで造られた日本酒をお土産をいただきました。
一緒に来ていた方に聞くと、そこの酒蔵ではよく貰えて1本らしいのですが、弟は3本も貰えたんです。
するとその方が「2本でもありえないのに、3本も貰えたということは、日出夫くんに勉強しなさいよ、というメッセージなんだよ」と仰ったんです。
その話を聞いて、ああ、当時の自分も周りの先輩方からそういった形で「勉強しなさいよ」と応援いただいていたのだなあ、と感無量になりました。
僕に感じ入るものがあったのか分かりませんが、「自分たちの背中を見て学びなさい」という思いは常に受け取っていました。とにかく先輩たちの生き方が真剣だったので、それを焼き付けておこうと必死でした。
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