夢を目標に変えるブランディングパートナーAIDDESIGN

Client Interview

ブランディングとマーケティングとデザインの三位一体が魅力。
自分のこと以上に自分事化して気にかけてくれるのが心強い。

小嶋 邦彦さま
株式会社マチデコラボ
代表取締役

小嶋 邦彦さま

Introduction

住まいという空間に彩りを加えるガーデン・エクステリア。
その存在は建物を引き立たせるだけでなく住む人、見る人の心に潤いをも与えます。

ほんの少しの変化で、家族で過ごす時間が増え、家に帰るのが楽しくなるもの。
そう、豊かな暮らしは建物だけでなくお庭や外構を含めた空間すべてにつながっています。

ただ美しいだけでなく、より効果的に、よりおしゃれに、心地よく。
そんな空間の有効活用からまち全体を考えるガーデンデザインとエクステリアのプロ集団が見据える未来を、
オープンからエイドデザインがバックアップしています。

(インタビュアー)フリーライター 橋本 真美/(写真)PHOTOGRAPHER 原田 佳美

小嶋 邦彦さまインタビューイメージ 小嶋 邦彦さまインタビューイメージ

緑で彩り、コラボしながら「まちを作る」

Contents01

(聴き手)マチデコラボさんについてお伺いしたいんですが、お名前の由来は「まちをデコ」ですか? それとも「まちでコラボ」?

(小嶋)まちをつくる、まちをデコレーションしていくというふうな意味に、それを探求していくラボで「マチデコラボ」ですね。でも「まちでコラボ」も正解です。いろんなパートナーシップでコラボしていきたいという意味も含まれています。

(聴き手)昨年創業されたと伺ったのですが、それまではどちらにいらっしゃったんでしょうか。

(小嶋)もともと不動産会社の緑彩事業部で「まちをつくる」というのを探求し続けていて、それが独立したのがマチデコラボということになります。

(聴き手)「まちを作る」とは具体的にどういうことか教えてください。

(宮本)例えばその1つが分譲地ですね。「緑がつながる、一体感のある美しい街が生まれる。」をテーマに区画一帯をプロデュースしています。
宇田森ちょっといいプロジェクト

(聴き手)どの家にも植栽がされているということでしょうか?

(小嶋)そうですね。全ての家に同じシンボルツリーを植えてもらうというのが条件です。最初に分譲した「リンク・リング・タウン宇田森」では27区画で家はそれぞれ違っても、同じ常緑のヤマボウシが植わっていることで一体感を現しています。

(宮本)道路側にできる限りグリーンを集めて、照明もグリーン側に当てるようにしています。夜に行くときれいですよ。

(聴き手)なるほど。家と一緒にそのシンボルツリーも育っていくんですね。

(小嶋)見に行くたびに緑が伸びて家やまちに馴染み、景観も変化しています。これからどんどん木が成長してよくなっていくのが楽しみです。

(宮本)最近もうひとつの分譲地を設計・プラン提案中です。こちらは「リンク・リング・タウン栗栖」と言って建築協定によって緑化率15%が守られています。
栗栖ちょっといいプロジェクト

(聴き手)建築協定にはどのような目的があるんですか?

(宮本)例えば住んでいたご家族が引っ越しとなった時に、次の方に想いが受け継がれないと「木なんかいらない」となるかもしれないですよね。住む住人が変わってもまちなみのきれいさが保てるよう登録して一定のルールを設けているんです。それに理解をしてくださる方に購入いただいています。

小嶋 邦彦さまインタビューイメージ 小嶋 邦彦さまインタビューイメージ

多種多様なスタイルが詰まったストックヤードが誕生

Contents02

(聴き手)ところで、今いるこちらはすごく素敵な空間ですね。ここがいわばモデルルームならぬモデルガーデンとなっているんでしょうか。

(小嶋)そうですね。このストックヤードができたのは今年の6月なんですが、まずはマチデコラボの庭の世界観を見てもらうためのもので、その先にはパーツパーツでこの木が欲しいなどのオーダーが受けられたらと思っています。どんな庭を作りたいのかを実際に見てもらうために、エリアごとにいろんなテーマの植栽をしているんです。

(聴き手)言われてみると、少しずつ違うんですね。これは全て小嶋さんが作られたんですか?

(小嶋)はい。実演というか即興の植栽が得意なんで、ここの場合は違和感なくいろんな植物を使うようにしています。雑木っぽい感じから洋風、オージーガーデン、ドライっぽいものと徐々に違うイメージをグラデーションで表現しています。ちなみに中央にあるのは200年の古木オリーブです。

(聴き手)小嶋さんの造るいろんな庭の世界がここに集まっているんですね。それにしても立派な木とは思っていましたが、200年ものですか!

(小嶋)オリーブはこの庭のシンボルツリーですね。あと、あちらの円形の打ちっぱなしのベンチは、中央に焚き火台があるんですが、こういうのを作ると庭でキャンプ気分が味わえたりして、夜はすごくいい感じになるんですよ。

(聴き手)焚き火を囲むお庭、素敵ですね。それなら冬でも庭に出たくなります。ところで小嶋さんのプロフィールを拝見したんですが、第44回技能五輪の全国大会で3位入賞、第23回都市緑化大阪フェアで金賞と、いろんな賞を受賞されていますよね。先日東京オリンピックが開催されましたが、技能の世界のオリンピック、気になりました。

(小嶋)僕も出るまで知らなかったんですが、本当にいろんな職種の方たちがいるんですよ。僕たちは「造園」の部門。2人1組になって、同じ図面・同じ材料で2日間かけて庭を造るんです。その正確さや技術の高さで競います。図面が同じといっても自然のものなので木の形が違ったりする。それをどう使うかという部分が腕の見せどころです。

(聴き手)それでいきなり3位ですか。すごいですね。 そもそも小嶋さんが造園の世界に進まれたきっかけは何だったんですか?

(小嶋)実家が園芸店で、庭を作って欲しいという問い合わせがよくあったんです。父は断ってたんですけど、もったいないし、おもしろそうだなと思っていました。それで園芸の専門学校に行って、学生時代に技能五輪に出たんですが、その時に優勝した東京の造園会社にスカウトを受けて上京しました。

(聴き手)技能五輪で3位って、学生時代のお話だったんですね!? そこに驚きました。やはり子どもの頃から植物に囲まれていらっしゃったことで、感性が磨かれていたということでしょうか。ちなみに小嶋さんの園芸・造園のポリシーって何かありますか?

(小嶋)うーん、そうですね。どんな作業をしていても「小嶋がしたな」とわかってもらえるようにと思っていますね。ニーズやその時々の流行りに合わせて作ったとしても、何か通ずるものを感じてもらえたら嬉しいです。
10年位前から庭を作っても緑はいらないというお客様も増えました。虫はきらいだけれど緑を植えたくて、何もないのはいやだけど、多すぎても管理しきれないという人もいます。それでも緑の価値を伝えていけるのが僕たちの仕事。ちょっとでも緑を多くしていけたらと思っています。

(宮本)今後はもっとここを活用してイベントをしたり、グリーンに興味をもってくれる人たちが集まってきて情報交換できる場になればいいですね。なかなか今のスタッフではまかないきれないですが。

(聴き手)たしかに、せっかくこれだけ「小嶋さんらしさ」の詰まった素敵なお庭があるのに使わないともったいないですよね。

(小嶋)ありがとうございます。もっと活用できるようにしたいですね。

小嶋 邦彦さまインタビューイメージ 小嶋 邦彦さまインタビューイメージ

統一感をもった発信をしていくために

Contents03

(聴き手)エイドデザインに依頼されたブランディングですが、一事業部から会社として独立するにあたって行ったということでしょうか?

(小嶋)いえ。独立前からエイドデザインさんにはお世話になっていたんですが、ブランディングをお願いしたのは開業して何ヶ月か経ってからですね。自分たちが目指したいものはあったけれど、統一感をもって表に出て行かないので、どうやって伝えていくのかということが課題に。発信の中身を考えたり、ターゲティングをしていくにあたってブランディングが必要だと感じたんです。

(聴き手)それまでの発信はどのようにされていたんですか?

(小嶋)「なんとなく」で、具体的に何から手をつけていいのかわかっていませんでした。会社としての理念や我々が共通して気をつけるべき行動指針があるけれど、それをどう世間に伝えていくのか、どう世間に届くかという部分が抜けていてミスマッチだったんだと思います。

(聴き手)それで、渡部さんにブランド戦略サポートを依頼されたんですね。

(小嶋)そうですね。どの会社もそうですけど、ブランディングとマーケティングとデザイン、それぞれの専門の方に頼むのが一般的ですよね。渡部さんはそれを兼ね備えているのが魅力です。それに加えてビジネスのスピード感が三位一体どころか五位一体になっている人なので、自分たちがどの方向性にすればいいかわからないなという時にたたき台を出してくれる。しかも早くて的確。なんていうか、すごく賢い人だなと思うし、人として好きですね。

(聴き手)すごい惚れ込みようですね。

(小嶋)開業前に買い付けのためにイギリスに行くのにも同行してもらったんです。男3人で観光も交えつつの旅。開放感たっぷりなのに、仕事として行っているということは常に忘れないんですよね。

(聴き手)それは例えばどういった部分ででしょうか?

(小嶋)後々に役立つように、買い付けの際の映像なんかを気づいたら撮ってくれていましたね。その時の動画をずっと保管してくれて、この間も2年越しでインスタ用にもらいました。堅苦しくない旅行だったので、ともすれば楽しんでしまってもおかしくない。でも彼は自分の仕事は全然忘れないんですよね。

(聴き手)そういうまじめな部分に惚れ込まれだということですね。

小嶋 邦彦さまインタビューイメージ 小嶋 邦彦さまインタビューイメージ

発見だらけのブランド戦略ワークを経て

Contents04

(聴き手)ブランド戦略ワークはどういったものですか?

(小嶋)まずは現状把握から入りました。課題を洗い出して、渡部さんにファシリテーターという形でリードしてもらいながらスタッフの意見を集約して、編集して、次のワークショップに繋げるという6回のワークでした。

(聴き手)改めてブランド戦略ワークを振り返って、印象に残っていることはありますか?

(小嶋)1つの課題から次のステップにあがるための渡部さんの「編集力」がすごいなと感じましたね。確かに私たちが出し合った内容なんですが、それが編集されてすごくブラッシュアップされてくるので、士気が上がるんです。

(聴き手)どういった編集がされるんでしょうか?

(宮本)例えばペルソナを設定するのにひたすら付箋に書いて貼っていたものがまとめられて出てくるんです。環境や家族構成、性格、背景・ストーリーと、たしかに話した内容なんですけど、より具体的にリアルな情景が浮かぶ家族像になって戻ってきました。

(聴き手)なるほど、ありがとうございます。ちなみに大変だった点もあれば聞かせていただけますか。

(小嶋)自社や顧客、他社などの分析がとにかく大変でした。でもその点もしっかりとブラッシュアップしてくれるので「なるほどね」と発見だらけ。モヤっとしていた部分を、きちんと形にしたらこうなるのかという気づきがありました。

(宮本)私も発見だらけでしたね。同業他社を目指しても仕方がないと、自分たちの他とは違ういいところを自然と見出してくれて、そこに導いてくれるサポートをしていただけたと思っています。

(聴き手)ブランディングを意識し始めて変化はありましたか?

(小嶋)植栽自体は変わっていないんですが、「ペルソナ」を意識したり、言葉として言うようになりました。社内で「このお客様ペルソナに近いな」とか。

(宮本)「わたしたちだけの感動のソト空間」がブランド・アイデンティティなので、デザイナーじゃない人間として、感動するかどうかを図面に対して率直に意見したり、よりよくするための意識をするようになりましたね。

(聴き手)それまではあまり意見を発することがなかったんでしょうか。

(宮本)いえ、もともと意見は言う方なんですけど、ただ単に思うがままに素人目線で言っていたのが、まずブランド・アイデンティティや理念を考えて「これだと私たちが目指すものじではないんじゃないか」と意見したりという感じに自然となっていきました。

(聴き手)それだけ意識の変化が大きかったということですね。

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デザイン・機能性に遊び心をプラス

Contents05

(聴き手)今回のブランド戦略ワークが販促ツールにも反映されているんでしょうか?

(宮本)ブランド・アイデンティティを元に社名の前にも「ソト空間デザインオフィス」と入れるようにしたんです。もともとは「楽しく、おしゃれに、暮らす。」という文字を入れていたんですけど、よりしっくりと来た気がします。

(小嶋)名刺以外のツールも徐々にこの文字を入れたものに切り替えていっているところです。いろんなツールがあるので、一貫して見てもらった時に「ああ、マチデコさんね」とわかるようになってくれればと思います。

(聴き手)パンフレットやカード類、いろんな販促ツールがあるんですね。

(小嶋)イメージを一貫して出していきたいんですけど、僕らは一貫していると思っていても、お客様や世間から見たらバラバラの印象だったら周知・認知の効率が悪くなります。同じように費用をかけてもそこができてるかできてないかでロスが違ってくる。そこは自社では無理なのでエイドデザインさんに助けていただいています。

(聴き手)なるほど、こういうときにデザインやマーケティングもできるエイドデザインが適任ということですね。

(小嶋)そうですね。なんでもそうですけど、これまでの流れや背景をいろいろ知ってくださっているのもあって、いろいろな意味で時短になるんです。効率、能率、ひいてはコストカットといろんなことに結びついています。

(宮本)コロナ禍でドリンクを備品のグラスで出すのをやめて、ペットボトルで出すようになったので、自社の「マチデコウォーター」を作ったりもしたんですよ。

(聴き手)ラベルがおしゃれ! 飲んだ後も捨て難いかわいさですね。中身は何ですか?

(宮本)中身は…普通の水です(笑)。でもマチデコのみんなの愛が詰まった、ハッピーになれるお水です!

(小嶋)こんな風にお客様がオッとなるものを作って、目にふれる回数を増やしていく中で「庭となればマチデコへ」となってくれると嬉しいですね。

(宮本)渡部さんの作るものはデザイン、機能性、そして遊び心が詰まっています。決して外側を変えるだけでなくて、だからいい。

(小嶋)とにかくクライアントに寄り添う姿勢で、常に自分ごと以上に自分ごとにして気にかけてくれて声をかけてくれるのが心強いですよね。きっとうちだけでなく各クライアントさんにそうしているでしょうけど、そこに安心感があります。

小嶋 邦彦さまインタビューイメージ 小嶋 邦彦さまインタビューイメージ

業界トップブランドを目指して

Contents06

(宮本)最近は何かで行き詰まったらこれを見るようにしているんです。

(聴き手)このカードはなんですか?

(宮本)クレドカードと言って、私たちの行動指針が書かれたものです。これであっているのか迷ったとき、これから大きい商談というとき、嬉しいとき、調子に乗ってるとき。いつでもどんな状況でも、これがマチデコのバイブルになっています。

(聴き手)この中身は皆さんで考えられたものですか?

(小嶋)ある程度そうなんですが、このブランド戦略ワークから導き出されたものを元に渡部さんに作ってもらいました。

(聴き手)なるほど。いいですね、これ。スタッフの皆さんがそれぞれお持ちなんでしょうか?

(小嶋)はい、全員が財布なり名刺入れに必ず携帯しています。僕も名刺入れに入れていますが、それだけでなく毎週の会議の際に貼り出しているので、ずっと目にも触れていますね。

(宮本)最近は、会議で今週特にどれを意識してやっていこうかというのを話しあい、翌週にその振り返りもしています。できてないとしても意識し続けることが大切なことだと思っています。

(聴き手)今回ブランド戦略ワークしたことで、かなり方向性が定まったようですね。

(宮本)はい、マチデコラボが何をどういう風にどんな人に伝えていくのか、それを言葉に表現できるように導いてくれたので、内外に向けての共通語ができてわかりやすくなりました。

(小嶋)これをきっかけに「ガーデンデザイナーがプロデュースする自然素材を中心にデザインされた居住性豊かなソト空間」をどんどん作りたいし、マチデコの庭をもっと知ってもらいたいですね。

(聴き手)今後、マチデコラボさんの未来はどこに向かいますか?

(小嶋)うちの企業理念は「『マチデコに出会えて人生ハッピー!』あなたも、私たちも。」。目指すはスターバックスだったり無印やモスバーガーのように「ソト空間・外溝」といったときに業界のトップブランドになることです。

(宮本)そのためにも、渡部さんには今後も見守っていてほしい。そして、ちょっとでも迷ったときに一言アドバイスしてもらえるような、そんな存在でい続けてほしいですね。

(聴き手)お話を聞くだけでワクワクしますね。ますます大きく成長して繁栄される姿を私も楽しみにしています。本日はありがとうございました!

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